事務所派遣のパーティーコンパニオン

少し昔の話になりますが、時間的に制約が少なく、時給のいい仕事をと考えていた時に、偶々会った大学時代の後輩に誘われてパーティーコンパニオン派遣会社に登録しました。最初は危ない仕事かも、と思ったのですが紹介してくれた彼女が「大丈夫、本当に話し相手と飲み物サービスだけだから」を信じて登録しました。

実際仕事は、妙なことも無く、その時々で依頼のあった人数で組んでパーティーに行き、簡単に話し相手と飲み物のサービスをするだけでした。パーティーの基本制限時間は2時間で、着物(自前)ならば10000円、ドレス(会社支給、後に買取)ならば6000円でした。最初は着物と言うのも面倒なのでドレスだけにしていましたが、仕事を多くしたかったので途中から着物も始めました。実質は2時間ですが、集合は1時間前。集合の前に美容院で髪を結い上げなければいけなかったので、結局拘束時間は4時間ほどになってしまいました。それでも着物の仕事なら、時給は2000円を超えていたので悪くなかったと思います。

普通はパーティー会場での仕事だったのですが、時々お座敷での仕事が入ることもありました。勿論着物のメンバーだけです、これは少々ですが割り増し手当がつくこともありました。加えて、集まりによってはチップをいただけることもあり、正座が苦しくても我慢するだけの事はありました。

仕事の時間は、パーティーの時間に準じましたが、昼の場合は大体2時から2時間。夜だと、6時から8時が一番多い時間帯で、時々8時からと言う仕事もありましたが、こちらは割増料金無しでした。勿論延長の場合は、その分の割り増しがつきましたので、ありがたかったです。

普通のパーティーの場合は、本当に飲み物とお話し相手だけでしたが、お座敷になるといささかくだけすぎることもありました。 でも事務所の方針で、仕事以外のサービスは厳禁でしたので、慣れていない同僚がお客さんに絡まれていたりするのを上手く救助するのも、仕事のうちに。ある意味、臨機応変の対応が求められる仕事でもありました。

何人かで組んで行く訳ですが、ベテランのメンバーがチーフとして他のメンバーを率います。このチーフが、ホテル側やお客さんの幹事との打ち合わせもするのですが、前記しましたようにトラブルは(お酒の入る席ですので)ある程度覚悟です。 如何に上手く切り抜けるかが、ベテランの仕事でもありました。

時にはお客さんの要望で、こちらも一緒に飲食をという事がありましたが。これは予め事務所でのOKを貰ってのことでしたので、度を越さないように、との注意とともにご一緒させてもらいました。正直な話、所謂「美味しい仕事」ではありました。

収入が多いように見えますが、着物は自前ですし、四季に合わせて「単」「袷」「紗」を揃えておかなければいけませんでしたし、「付け下げ」もしくは「無地紋付」でなくてはいけませんでしたから、若い人だと新調するのが大変だったようです。普通は若い人には、あまり必要の無い着物ですので。

正直な話、事務所は仕事をくれる場所で気を使い、ホテル側はお客さんでもあるので気を使い、お客さんには勿論気を使い、で精神的にはちょっときつい上に。 何しろ女ばかりの職場、色々と問題も起きまして。どこでどう間違ったか、妙な噂を流されて仕事が減らされ。事務所に直談判した所、某チーフから噂が出ているらしい(そう言えば彼女には嫌われていたような、なぜかは解らないですが)と聞かされ、さすがに辞めようかと思ったのが2年くらい経った時でした。

この時は、同じ事務所からあるホテルのラウンジへの定期派遣に空きが出来て、偶々空きを埋めに行ったら総支配人に気に入られ。そのまま定期派遣に採用されたので、パーティーの方からはよほどのことが無い限り(忙しい時以外)は、足を洗いました。 結局全部で3年ほど同じ事務所に在籍しました、かなり経済的に助かったのも事実です。